恋バナは、なにも若い女性だけの特権ではありません。

ステキな恋の思い出は、いつになっても色褪せず

キラキラと輝いているものです。

先日、80代の女性の恋バナを聞きました。

とてもセンスの良い上品な方です。

 

お互いまだティーンエージャー。

告白こそしないものの、お互い好きな気持ちは知っていて、

わざと登下校の時間を相手に合わせるようにして

道すがら自然に会うようにしたり、

誕生日には手紙の交換をしたり、

話を聞いているうちにこちらもキュンキュンしてきました。

 

お相手は、とてもおしゃれな男性で

『カッコ付けたがり』だったらしく、

現代の男の子もなかなか言えないような優しい言葉をかけてくれたそうです。

 

しかし、女性のお父様の仕事の都合で地方に引っ越しすることになり、

ふたりは離れ離れに。

そして数十年後、その後女性は再び自分のふるさとに戻ってきました。

ずっと独身でした。

彼の方は、結婚してまだその街に住んでいるという話を聞きました。

きっとお孫さんもいるでしょう。

 

でも女性は、ドキドキする気持ちで街に戻ってきました。

もしかしたら、どこかで彼に会うかもしれない。

いまさらどうこうする気持ちはないけれど、

万が一街中で会った時、おしゃれだった彼に

「年をとったバーサンになったな」と思われたくない、

少しでも昔の面影を残しておきたいと、今までもずっと身なりには気をつけてきたそうです。

「だからね、いま外出する時は、すごくワクワクするの、

 もしかしたら、どこかであのひとに会うんじゃないかって」

男性の消息はあえて聞いていないそうです。

「いつまでも楽しみを残しておきたいからね」

女性は、いまだ少女のようでした。